ゲームで学ぼう!経営マインド~堅実な経理担当者の思惑外れ~

経営ゲーム
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堅実経営やってれば大丈夫!という思い込み

今回受けてくださった方は、長年色んな企業で経理担当をやってきて、

定年退職の後、フリーランスで会社の経理を請け負っている方です。

ご実家も商売をやってたそうで、高校は商業高校出身。卒業後はずっと

経理畑。まさに経理のスペシャリストです。

そんな人が経営ゲームをやったらどうなるか。

「超堅実経営」でした。

ご本人も「私はお金の流れがわかるから、支払いができないってことが一番やっぱりダメって思う」

との言葉通り、大きく投資したり、思い切ったことはしません。

なので利益としては大きく得られるものはないのですが、失敗もない

その小さな利益をコツコツ積み上げる形で資産を増やすスタイルでした。

「私、そんなにすっごい儲けたいわけじゃないからこれでいいの」と

本人も満足しており、初めてゲームをするわりには倒産することなく

上手に資産を増やしていたんです。

途中までは。

なのにあるとき「赤字」になりました。

「え?なんで?今期赤字を出すようなことなかったけど…」と

ご本人は首をかしげています。

お金はストックするものではなく循環させるもの

堅実経営だったのに、なぜ赤字が出たのか

その理由はお金がだぶつきすぎていたことです。

堅実経営をしすぎて、ある程度手元資金が大きくなったにも関わらず

経営を始めた頃と同じ程度の利益しか出していなかったのです。

つまり、手元資金が100万円のときに50万円のお金をまわし

10万円の利益を得ていた

その後、手元資金が500万円になったけど

50万円のお金をまわして10万円の利益を得ていた

何がいけないのでしょう。

普通に考えると、規模が大きくなると出ていくお金も多くなりますね。

従業員の数が増える、広い場所が必要になる、機械の数や質を上げる

もしくは給料をアップする必要があったり、設備のメンテナンスにお金がかかったり

付き合いで接待が増えるとか出張が増えるなど

にも関わらず利益は100万円のときと同じ

資本に対する利益が10%から2%に落ちています。

その積み重ねがあるとき赤字という形になったのです。

投資が必要なときがある

結局、堅実経営しているから大丈夫と言うのは「堅実」の意味を違えていたということです。

お金を使わないことが「堅実」ではないのです。

ある程度資金が大きくなったら、何かに投資する必要があるということを教えてくれます。

そもそも経営がうまく言ってる人ってちゃんとお金をまわすことを意識しています。

2店舗目を出すとか、設備投資するとか、新しい事業を始めるとか。

今までは「別にそんなことしなくていいじゃん」と思っていました。

わざわざ新しいこと始めたりお金使ったりしないで

貯めとけばいいのにって思っていましたが

「そういうことか!」と腑に落ちますね。

お金は循環させるもの。

これは本当ですよ。